「大人になりなさい」
子どもに対してこう言い聞かせる親がいます。
しかし、私としては、子どもは、子どもらしく、子どものままでよいのではと思うのです。
ネットで読んだのですが、この手の専門家も、
「子どもが、手がかからずいい子である」
と聞くと、心配されるそうです。想像力のない、自己肯定感の低い自己主張できない人間に育ってしまうことを。
子どもに大人であることを求め、我慢させ、大人が子どもの態度にイライラし我慢しない。
我慢するのは、子どもではなく大人の方でしょう。
大人っぽい子供は、将来苦しむ
子どもらしくない子どもは、大人になっても、いやむしろ、大人になってから苦しむ傾向にあるようです。
確かに、昔、やんちゃな子ども、とか、ある程度やりたいようにしていた子どもは、大人になって、案外しっかりしている、上手く生きているように思います。(問題児は別です)
いわゆる
”のびのび育てられた”
ということですね。
大人になっても子供のまま
子どもらしいことをさせていないと、精神が子どものまま大人になります。
(幼少の欲求を満たせないまま、大人になる)
普通は、年相応のことをし、飽きて・・というより、精神が成長して、次のことに手を出していきます。
しかし、年相応のことをさせていないと、そこで止まった状態になります。
精神は、大人になると成長しないらしいので、子どもに子どもらしいことをさせていないと、子どものまま、卒業しないまま、という訳です。
原因
ちょいと調べてみました。
やはり、大人っぽい子どもは、問題として扱われています。
いくつか原因があるようですが、私は、特に下記4つに注目しました。
①親の一貫していない態度
②子どもっぽくしてはいけない
③言いたいことを言わせない
④いい子であること
①親の一貫していない態度
あることを手伝った時、
ある時は
「助かったよ。ありがとう」
と感謝される。
しかし、別の時に同じことをしたら
「余計なことをするな」
と怒られる。
こういう態度をしていると、子どもは、親、他人の顔色を窺うようになります。
②子供っぽいのはいけない
「小さくないんだから我慢しなさい」
等、子どもっぽくしてはいけない。大人になれ、と言われることです。
また、年下の子、弟や妹がいると、こう言われることがあります。
こういわれることで、自分の感情を出すことをしなくなります。
③言いたいことをを言わせない
子どもは、経験したことを親に話そうとしますが、
「それより、あれをしなさい。これをしなさい」
と、子どもの言うことを聞かない、子どもの話より親自身が言いたいことを優先している状況です。
これにより、子が自分のことより、親、他人のことを第一に考えるようになり、自分のことを主張することがなくなります。
④いい子であること
親にとって、手がかからず、いい子です。
・・・
はい、親にとって都合がいいのです。
こういう子は、周りの空気を読もうとしている、もしくは、周囲の顔色を窺っているのです。
このような子供は、自分の希望よりも、親の反応を考えて行動します。
結果として、自身の欲しいもの、やりたいことがない、自分の意見がない人間に成長します。
じゃあ我儘でいいかというと、そうでもない
これが、子育ての難しいところですね。
子どもは学びます。
こうすれば我儘が通る、と学んでしまえば、その手をその後、ずっと使い続けます。
子どもの性格が、我儘な状態で作られてしまうのですね。
”幼児決断”、というらしいです。
人格は、幼少期の経験で決まるという言葉です。
・・・
じゃあ、どうすればいいのか・・・。
場面、状況によって違うので、”これはこうだ”と言えないので、難しい問題です。
悪いことは悪いと教える。かといって、全てを禁止してしまってはいけない。
子どもの話を聞き、悪さをしていないのであれば見守る。
といったところでしょうか。
以前にも書きましたが、親の世間体で、禁止、怒るのは駄目ですね。
・自分を振り返って
何故、このような考えをしているかというと、私がそうであるように思ったからです。
私は、いわゆる手のかからない子どもであったそうです。(昔、親から聞いた)
そして自分を振り返ってみると、私は、確かに自分の考えを出す、ということが苦手でした。
例
・レストランで、何を頼むか
→周りが何を頼むか、これを頼んだらどうみられるか、等を考えていた。
・図工などでの作品作り
→周りが何を作るか、様子を見てから作る。
これをこじらせると、自分で何も考えられなくなります。
私は、いろんな場面でそれを思い知っているのですが、特に、今でも覚えているのですが、中学校時代の美術で、自分の発想力のなさに愕然としましたね。
・箱だったかな?その中に自分の好きな世界を表現する、というような美術の課題。
→全く思い浮かばず、居残りでも何もできずに、教師に相談しても何を相談するのかわからない。
この時は、本当に苦しかったです。
何をテーマにするか、頭の中でいくつか候補がでても
これはガキっぽいと思われないか
これは馬鹿っぽく思われないか
とか考えていたことを確かに覚えています。
まあ、この時は、
さぼらず居残ってやろうとしていたこと
私が悩んでいたこと
を教師側は知っていたためか、提出できないままでも、赤点手前の最低点の成績にしてもらえてましたが。
(発想力がいる課題の時の美術の成績は、それは酷いものでした。)
・・・そんなわけで、小学校のころから図工は嫌い、苦手でしたね。
で、上記で書いた原因ですが、①②③④全て思い当たります。
というか、思い当たるので、この原因を書いたのですがw。
親の方が我儘、子ども
例えば、家族旅行は、父親のご機嫌取り、顔色伺い旅行だったので、私は、大っ嫌いでした。(上司の顔色伺う社員旅行のよう)
自分の思い通りにいかないと、旅行先でも平気で怒り出す、怒鳴りだす父親でしたので。
思い通りとは、
父親が行きたいところへ行くこと(子どもがではなく、父親が、なのです)
子ども(家族)が、親の思い通りの反応をすること
ということです。
なので
旅行先ではしゃぐ
→「はしゃぐな!みっともない」
はしゃがない
→「せっかく連れてきたのにもっと楽しそうにせいや!」
旅行一つとっても、このようでしたので、私は、子どもの頃から、自分の希望を主張するなんて習慣は、なかったのです。
あとがき
子どもは子どもらしく、というのが一番ですね。
子どもらしい態度の子どもに怒鳴る大人は、ダメです。
そんな大人に限って、その子が成長してから
覇気がないやつだ
自己主張しろ
今どきの若いもんは・・
とか言うんですよね。
子どもを無理に大人にさせることはない。
我慢するのは、子どもではなく、大人である。
と考えます。
我慢、耐えるというか、見守るですね。
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