過去を振り返ることは、現実逃避等、悪い意味でもいわれたりもしますが、調べたところ、”懐かしむ”という行為は、心理的に良いそうです。
脳に良い影響を与え、自己評価を高め、孤独に立ち向かう、ということにも役立つと言われているとか。
私も、幼少の頃に住んでいた土地へ行き、かなり気持ちが前向きになったりもしたので、”懐かしむ”ということは、精神的に良いのでは、と考えています。
ただ、デメリットとして、新しいものへの否定にもつながるようなので、注意が必要です。
脳の健康に良い
認知症、うつ病の医療現場でも取り入れられているそうです。
脳を活性化させる効果があることが、研究でわかっているようです。
認知症は、最近の記憶を維持することは困難ですが、昔の記憶はあります。
昔のことを思い出すことで、脳が活発化、記憶に関わる部分が活性化します。
未来への展望が明るくなる
過去を振り返ることは、後ろ向きだと思われがちですが、実際は、未来への力にも関連しています。
過去を振り返る時と未来の展望を考える時に使われる脳の部分は、共通している箇所が多く、過去を振り返ることで、未来のことを考える力をつけることに繋がると推測されています。
幸福感(ストレス解消)
自分自身が幸せと感じる状態を、「主観的幸福感」と言います。
この主観的幸福感が高いほど、ストレスが解消されることが研究で示されているとのこと。
懐かしむことは、自分で幸せに感じること・・つまり主観的幸福感を満たします。
知的好奇心を満たすのに近い効果
脳は、知的好奇心をかきたてるものが、基本的に大好きです。
子育てでも言われています。子どもの知的好奇心は、潰してはいけないと。
昔のことを思い出すことは、知的好奇心を掻き立てることと、近い刺激になるらしいです。
会話したり、ウォーキングしながらであればより良い
昔のことを話せる、共有の話題を話すことで、精神的な安定がもたらされます。
孤独感も和らぎ、満足感も得られます。
また、散歩程度でいいので、運動しながら懐かしむのも良いです。
昔の土地を歩く、学校周りを歩いてみるのも効果的とのこと。
ちなみに、私は、これを偶然していました。
昔住んでいた土地を、一日中散歩していました。
デメリット
やりすぎても良くないです。
懐かしむ気持ちは、新しい知的好奇心への力を凌駕します。
新しい経験は、大変重要で、脳に良い影響をもたらします。
懐かしむことの危険性は、新しいものを試したくなくなることにあります。
例として
昔の映画が最高、と感じ、新しい映画をみない
昔の味が完璧となり、新しい店に行かない、新しい味を試さない
等ですね。
知的好奇心と近い刺激を与えるといっても、新しい経験をすることが、脳の活性化、刺激、若々しさ、に最も良いことなのは変わりません。
脳を刺激すると言っても、懐かしむは、”思い出す”であり、新しいものを増やしているわけではないので。
あとがき
私自身、幼少の頃の土地を歩き回って、気持ちが前向きになりました。
懐かしい景色があり、自然と前を見て歩いていました。
前を向く、というそれだけの行為ですが、視界が広がり、明るさを感じる、ということを実感しました。
そして、家に帰る時に、周囲の景色に気づきました。
「こんな建物あったっけ?」「こんなとこあったっけ?」と
その時、
私は、普段、下ばかり見て周りを見ていなかったことに気づきました。
下ばかり見ると、視野も狭くなり、外からの刺激も弱いです。
姿勢も悪くなりますしね。
そもそも下を見る人の心理は、緊張、弱気、外に対しての拒絶、等があるようなので。
それに気づいてからは、前を向く、周囲のものに視線を、と心掛けています。
どっぷりはまるのは、よくないですが、
時には、
アルバムを見てみる
昔の友人と会って話してみる
私のように、懐かしい土地を歩き回ってみる
等、懐かしいものに触れてみるのもよいかと思います。
疲れた時は、一度、過去に立ち戻ってみては。